株式会社アルナ aluna

京都と滋賀 書初めの違い

ネットニュースを見ていて、面白い記事を見つけました。

隣の県でありながら、京都と滋賀では書初め展の入賞作品の基準が大きく違います。
京都は正しさ・美しさ・バランスの良さ、と文部科学省の学習指導要領に沿った、まさしくお手本となる作品が並んでいます。

京都府の書初め入賞作品 ↓
一方滋賀は、個性的な作品が並んでいます。
滋賀県の書初め入賞作品 ↓
記事を読み進めると、滋賀県では「書道を教えるのではなく、書道で教える」教育をしているとの事。
「子どもたちの感性をさらに豊かにする」書教育を目指しているそうです。
例えば、平仮名の「い」を描く際、普通は左側の下部を下から右上にハネますが、滋賀県の書教育では「い」は左側の線にハネがなく、膨らみも抑えた形のようです。担当教諭によると「低学年の子がハネをすると、過剰に曲げてしまう例がよくある。直線的ですっきりした形を教えているのは、誰でも上手に書けるよう文字の骨格をしっかり学んでもらうため。ハネや膨らみのある形は成長とともに自然と書けるようになる」との事です。

今でこそ、個性に合わせた教育が浸透していますが、約70年前からこの指導を継続しているとは驚きです。しかも隣の京都が格式張った書教育の為、非常に興味を引かれました。

京都、滋賀どちらが良いという優越をつけるのではなく、様々な教育方法があり、それぞれ良さがある。そして信念をもって継続する事で初めて成果につながるのだと思いました。